ビジネスの最前線にいる人なら、「Webマーケティング」という言葉を目にしたことがあると思います。
経営者やマーケティング担当者なら、今さら知らないとは言いにくいかもしれませんね。
Webマーケティングは、インターネットを使ったビジネスが当たり前になった今、あらゆる企業に必須です。
本記事ではWebマーケティングとは何かについて、その基本から実践までをわかりやすく簡単に解説します。
Webマーケティングを
簡単に説明すると
そもそもWebマーケティングとは何か、その基本を簡単に解説しましょう。
Webマーケティングを簡単に言うと
「Webマーケティング」とは、簡単に言えばWebで実施される一連のマーケティング活動のことです。
これまでのマーケティングといえば、チラシ広告やテレビコマーシャルなどで商品の宣伝を行い、店舗に集客して商品を販売してきました。
この「集客・宣伝~商品の販売」までの一連のマーケティングをWeb上で完結させる、ということがWebマーケティングなのです。
Webマーケティングが重要な理由を簡単に言うと
今や、Webマーケティングはあらゆる企業が最も重視するマーケティングです。
なぜそうなったのか、その理由を見ていきましょう。
インターネットで買い物を済ませたい需要が高まっているから
Webマーケティングがなぜ重要なのかというと、昨今、「インターネットで買い物を行うことが当たり前になった」からです。
総務省の統計によると、2015年のEコマースの国内市場規模は約14兆円。これは5年前の約1.7倍にあたります。
これまでのような「実店舗での買い物」には、ネットショッピングと比べると以下のようなデメリットがあります。
・移動の手間がかかる
・品切れのリスクがある
・混雑に巻き込まれる
・店休日や閉店などで買い物できない
・買ったものを持って帰る手間がかかる
ネットショッピングには、これらのデメリットは基本的にありません。
今やスマートフォンでもインターネットを手軽に利用できるようになったため、さらにネットショッピングを気軽に楽しみ、快適なショッピングを満喫できるようになりました。
令和に入ってからは、新型コロナウイルス感染症の影響も相まって、インターネットで買い物を済ませたいという需要はより高まっています。
拡大を続けるネットショッピング市場において自社ビジネスを最大限発展させるためには、Webマーケティングを実施することが不可欠になっています。
競争が激化しているから
Webマーケティングがなぜ重要なのかというと、昨今、「インターネットで買い物を行うことが当たり前になった」からです。
総務省の統計によると、2015年のEコマースの国内市場規模は約14兆円。これは5年前の約1.7倍にあたります。
上記したようにネットショッピング市場は爆発的に成長しつつありますが、逆の面から見ると、そこでの競争は大変な勢いで激化しているということになります。
ネットショッピング市場が拡大したということは、多くの企業から個人商店までがこの市場に注目し、オンラインショップを開設するなどといった対応をとっているということです。
つまり多くの企業がオンライン市場で成功するために、すでにWebマーケティングを実施しているのです。具体的にはオンライン上で集客したり、宣伝を行ったりという活動をしているのです。
今からこの市場に参入し、成功するためには、すでにWebマーケティングを展開している多くの競合の中から、自社の商品やサービスを顧客に見つけてもらわなければなりません。
そのため、Webマーケティングをしっかりと理解することが重要なのです。
簡単に知っておこう、Webマーケティングの歴史
ここでWebマーケティングの歴史を簡単に振り返っておきましょう。
【1994年】AT&Tがバナー広告を掲載
【1995年】Windows95登場|Yahoo Search登場
【1998年】Google検索が登場|SEO対策が確立(Webマーケティングの始まり)
【2002年】リスティング広告スタート
【2004年】mixiサービス開始
【2005年】YouTubeサービス開始
【2006年】Facebook一般公開
【2007年】初代Phone登場
【2008年】Twitter日本上陸
【2010年】インスタグラムサービス開始
【2013年】LINEサービス開始
Webマーケティングの始まりは意外と古く、アメリカの電話会社AT&Tが1994年にオンラインマガジンにバナー広告を掲載したのが最初だと言われています。
当時はまだ検索エンジンなどもなく、ユーザーはそこに掲載されたアドレスを手打ちしてサイトにアクセスしていたそうです。
1998年になると、Googleが「ロボット型検索エンジン」をスタートさせました。これはWebにあるサイトを自動的に探し出して検索結果を表示するというものでした。
それ以降、検索結果の上位に表示されるためにWebサイトを工夫するSEO(検索エンジン最適化)対策という手法が確立しました。
Webマーケティング手法が一気に発達したのは、このSEO対策のためです。
2002年には「リスティング広告」が生まれ、楽天市場やアマゾンなどの大手ネットショッピングが盛況になりました。個人ブログやメルマガなどが普及しはじめたのもこの頃です。
アクセス解析ツールなど、現代のWebマーケティングに欠かせないツールも、この頃に登場しています。
そしてWebマーケティングに決定的な進化をもたらしたのは「スマートフォン」の登場です。
スマホによって人々は今まで以上にインターネットに簡単にアクセスできるようになり、SNSやスマホアプリをWeb集客の入り口にする手法も一般化したのです。
ディプシーからのアドバイス
2006~2007年にかけて、初代iPhoneの登場や大手SNSのサービス開始がWebマーケティングの歴史を大きく塗り替えました。
これらは人々の購買行動に大きく影響したのです。
Webマーケティングを勉強するなら、こうしたトピックにも注目する必要があります。
Webマーケティングの手法を
簡単に説明すると
次にWebマーケティングの基本的な手法を簡単に説明しましょう。
集客施策
まずは、いかにして自社Webサイトのアクセスを増やすかという集客のための施策です。
SEO対策
「SEO対策」とは、上でも簡単に触れたように、GoogleのようなWebサイト検索において、上位に表示されるようにWebサイトを最適化する対策のことです。
今のネットユーザーはかつてのようにURLを直接入力したりはしません。検索エンジンにキーワードを入力し、その膨大な検索結果の中から訪問先を選択しています。
ただし、検索結果の上位に表示されていないと訪問先として選んでもらえることはありません。
広大なインターネットの世界で自社サイトを見つけてもらうには、検索結果の上位に表示されることが必須であるため、Webマーケティングの集客施策が重要なのです。
検索エンジンはどのようにして検索順位を決めているのかというと、独自のアルゴリズムによってすべてのサイトを評価しており、それを検索結果に反映させています。
つまり検索エンジンの「評価基準」に合うように自社サイトを調整すれば、検索上位に自社サイトを表示することができるということになります。
リスティング広告
「リスティング広告」とは、検索結果の上部に表示されている広告で、たぶん見たことがあるはずです。
本来の検索結果よりも上部に表示されていて、「広告」「PR」といった表記が付いています。
この広告も、ユーザーが検索を行った内容(キーワード)に応じたものが表示されていますので、ユーザーがそれをクリックし、コンバージョンなどの成果につながりやすい仕組みになっています。
リスティング広告が前項の「SEO対策」と異なるのは、「広告費がかかること」、そして検索結果よりも上部に表示されることで「短期間で成果を発揮しやすい」という点です。
コストをかけても構わないから短期間で一気に集客したい、という場合にはリスティング広告が向いているでしょう。
バナー広告
「バナー広告」とは、Webサイトの上部やサイドなどに表示される、主に画像の広告です。
「ディスプレイ広告」「アドネットワーク広告」という呼び名もあります。
雑誌広告や新聞広告のように視覚に訴えかけられるので、集客したいターゲットに訴求するデザインで掲載すれば、大きな集客効果を発揮する可能性があります。
デザインが良くないと期待したほどの集客効果を実感できないケースもありますので、デザインの重要性が大きい広告施策です。
SNS
「SNS」とは、TwitterやFacebook、Instagramなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスです。
皆さんのご利用になっていることと思いますが、SNSは集客にも利用できる媒体です。
莫大な数のユーザーがSNSを利用しているため、そこで集客すればかなり大きな集客効果が得られます。
自社の公式アカウントをそのSNSに開設し、フォロワーを増やせば、フォロワーの興味を惹く内容を発信することで情報が拡散され、コストをかけずに高コストパフォーマンスの集客に結びつきます。
ただしSNSによっては利用者の年齢が偏っているので、商品・サービスによっては相性が良くないこともあります。
メールマガジン
「メールマガジン」は、電子メールで情報発信を継続する集客施策です。
ユーザーに登録したメールアドレスに対して継続的な情報発信を行います。
ユーザーは自らの意思でメールアドレスを登録していますから、自社の商品やサービスに何らかの興味・関心を持ってくれていることになります。つまりセグメントした顧客に情報を発信できるわけです。
メルマガは、全ユーザーに同じ内容のものを発信するだけではありません。さらにユーザーを地域・年齢・興味・性別などでセグメント化し、それぞれに最適化された内容のメルマガを配信すると、さらに高い集客効果を期待できます。
再訪問施策
次に「再訪問施策」の手法を紹介します。これは一度離れてしまった顧客を再び自社サイトに呼び込むための手法です。
メールマーケティング
「メールマーケティング」とは、上記したメールマガジンと同じ手法です。
ただし全員に同じ情報を送るのではなく、休眠顧客化しているアドレスだけをセグメント化し、再訪問をうながすようなキャンペーン情報等を発信していきます。
ユーザーの属性や行動タイミングに合わせてメール送信することによって、一方的になりがちなメールコミュニケーションでも実質的なマーケティングになり得ます。
追跡型広告
「追跡型広告」とは、広告の一種で、商品・サービスに興味を持ったユーザーに最適な広告を表示させることによって、再び自社サイトを訪問してもらえるように促すものです。
この施策の重要なところは、「再訪問を促すのに最適な内容の広告を表示する」ということです。
商品・サービスに興味を持ったユーザーが訪れる可能性が高いWebサイトに広告を表示させますが、そのためには訪問ユーザーの情報を元に広告を選定することが必要です。
接客施策
次に、自社サイトに訪問してくれたユーザーに対する接客の施策です。
ランディングページの最適化
ユーザーが訪問する入り口である「ランディングページ」を最適化することが、Web接客の質を大きく左右します。
ランディングページを最適化するには、行動分析ツールなどを活用する必要があります。
入力フォームの最適化
Webマーケティングにおいては、そのサイトで商品・サービスを購入したり、契約したり、あるいは問い合わせなどをしてくれること(コンバージョン)を目的とします。
これらのアクションをユーザーにとってもらうために「入力フォーム」が用意されます。
ユーザーが面倒くさいと思うような入力フォームだと、コンバージョン率は上がりません。
ユーザーの行動分析を行い、入力フォームで離脱しているユーザーが多いということがわかったら、フォームの形式や入力項目を検討し直す必要があります。
ツールを利用した接客
ユーザー情報を属性ごとにグループ分けし、そのグループごとのニーズに最適な接客を、適したツールを活用して実施します。
たとえば、セールの告知や専用クーポンの配布などを、ユーザーの行動タイミングなどの条件に合わせて実施することで、コンバージョンに繋げます。
効果測定
最後は「効果測定」です。
ここまでの3つの手法が十分な効果をもたらしているか、問題があるならどこを改善すべきかということを明確にします。
そのためにはアクセス解析ツールなどを活用してユーザーの行動を可視化することが必要になります。
ディプシーからのアドバイス
ここで説明した手法はそれぞれ多様な「ツール」の活用が必要になります。
ツールは無料なものでも十分高機能なものもありますが、さらに深い分析ができる有料ツールもあります。
どこまで深く分析したいかということを見きわめて、有料のツールにグレードアップすべきかどうかを判断してください。
Webマーケティングを
5ステップで簡単に実施
Webマーケティングの実施は、簡単に分類すると、「戦略決定」「目標設定」「集客の実施」「行動促進」「関係維持」の5ステップに分けられます。
ステップ ①
マーケティング戦略を決める
まず最初に、「マーケティング戦略」を決めます。
自社の商品・サービスをアプローチしたいユーザー層、つまり「ターゲット」を決めましょう。
ターゲットが定まったら、ターゲットとなるユーザー像を年齢・性別・家族構成・職業など(ペルソナ)を詳しく設定していきます。
具体的な戦略を立てる際には「マーケティングフレームワーク(「SWOT分析」「3C分析」「4P分析」など)」を活用するのがおすすめです。
ステップ ②
マーケティングの目標を決める
次のステップは「マーケティングの目標」です。
目標は、具体的に数値で表現できるものが望ましいです。
KPI(重要業績評価指標)とKGI(重要目標達成指標)を、実現可能な範囲で定めてください。
ステップ ③
インターネット上で集客を実施する
ターゲットと目標を決めたら、次のステップはいよいよ「Web上での集客」です。
広告やSNS・メルマガなどを駆使して、ネットユーザーが利用する場所に、ユーザーの関心を集められる情報を配信することで、効果的に集客していきます。
商品・サービスの直接的な広告宣伝を配信するだけでなく、ユーザーに役立つ情報を提供すると、商品やサービス、自社の認知度を高めることができ、最終的にコンバージョンにも結びつきます。
ステップ ④
ユーザーに行動を促す
次のステップは、自社の利益につなげるために「ユーザーの購買行動を促す」ことです。
ステップ③まででWebサイトにターゲットを集めることができても、ユーザーがアクションをとらずに離脱してしまっては意味がありません。
Webサイトのコンテンツを充実させたり、メルマガを配信してユーザーをつなぎとめたりして、ユーザーが「思わず商品・サービスを購入したくなる」ような工夫をしてください。
ステップ ⑤
顧客との関係維持を実施する
最後のステップは、顧客との関係を維持することです。
マーケティングにおいては、「新規顧客を獲得するには、既存顧客を獲得する5倍のコストがかかる」と言われます。
これまでのマーケティング施策の結果を分析して改善ポイントを明確化し、顧客がリピーターとして再訪問してくれるように促していきましょう。
ディプシーからのアドバイス
顧客が優良顧客やファンになってくれると、ただ単に利益をもたらしてくれる以上のメリットが生まれます。
たとえば多くの人に影響を及ぼすような「インフルエンサー」がファンになってくれたら、そのインフルエンサーの膨大なフォロワーに情報発信をしてもらうことで、効果的なプロモーションができるのです。
簡単理解!
Webマーケティング用語集
最後に、Webマーケティングに関わる人が覚えておくべき用語をピックアップして解説しましょう。
CV、CVR(コンバージョン、コンバージョン率)
CVは、そのWebサイトの最終目的となるアクション(商品購入、資料請求など)をユーザーがとってくれること。
CVRは、どれだけの割合のユーザーがコンバージョンに至ったかを示す数値。
たとえばECサイトの場合なら、商品の販売数をECサイトの訪問者数で割ればCVRを算出できます。
CTR、CPC(クリック率、クリック単価)
CTRは、広告がユーザーに表示された回数のうち、実際にクリックにつながった割合のこと。
CPTは、広告1クリック当たりの費用のこと。
CPTが低いほど広告の費用対効果が高いことになります。
LP(ランディングページ)
訪問者にコンバージョンさせることに特化した、一般的には縦長レイアウトのWebページのこと。
検索結果やリスティング広告によって誘導した訪問者を、商品の注文や問い合わせなどのアクションへと結びつけることに特化しています。
MA(マーケティング・オートメーション)
マーケティング活動を自動化するためのツールのこと。
「顧客情報の収集・蓄積」「見込み顧客の育成」「マーケティング施策の分析」の3つの機能を備えており、これらを自動化・省力化できるテクノロジーが使われています。
MAツールを活用することで、マーケターの負担が大きく軽減されます。
CTA(コール・トゥ・アクション)
Webサイトの訪問者をコンバージョンに誘導させるもの。
たとえば「この商品を買う」(商品購入)、「お問い合わせはコチラ」(資料請求)などのボタンやリンクで表示させます。
CRM(顧客関係管理)
顧客に適切な対応をすることで良好な関係を構築・維持することですが、簡単に言うと、「顧客関係の管理を行うためのツール」のこと。
適切なCRMツールを導入すると手間とコストが削減され、LTV(次項)を向上させます。
LTV(ライフ・タイム・バリュー)
直訳すると「顧客生涯価値」、つまり「その顧客が生涯にわたってもたらしてくれる利益」のことです。
顧客ロイヤルティを向上させ、アップセル・クロスセルを盛り込むことによって効果的にLTVを向上させることができます。
カスタマージャーニー
ターゲットの行動・思考・感情を時系列で整理し、可視化すること。
顧客が体験することを全体としてシンプルなストーリーとして表現したもので、これにより顧客の行動を深く理解することができ、それをマーケティングに反映できるようになります。
ディプシーからのアドバイス
これらの用語は、正しく意味を覚えておきましょう。
間違えて覚えてしまうと、いざというときに恥かしい思いをしたり、会議などで認識のズレが生じてしまうといったリスクがあります。
【まとめ】
基本を押さえ、実践法を把握して
Webマーケティングに向き合おう
Webマーケティングは、インターネットが普及し、Web上でさまざまな行動をとれるようになった現代では、非常に重要です。
ぜひWebマーケティングの基本を押さえて実践し、自社のビジネスに生かしてみてください。
また、WebサイトもLPも、Webマーケティングに必須のツールのひとつです。
これらを社内で制作することが難しい場合は、専門のWebサイト制作会社に依頼するのがWebマーケティングを始める早道になるでしょう。
集客効果の高い優れたWebサイト制作を外注したい方は、ぜひ私たちディプシーまでご相談くださいませ!
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