会社やお店を経営している方なら、やはり最重要の課題は「売上を上げる」ことでしょう。
そう言うのは簡単ですが、思うように売上を上げることができずに悩んでいる経営者も少なくないことと思います。
会社やお店を存続させ、成長させるためには、どんな施策で売上を向上させるか、日々頭を悩ませているはずです。
本記事では、売上を上げるために経営者や責任者が知るべきこと、実施するべきことをわかりやすく解説します。
売上を構成する3つの要素
まずは、そもそも売上というものがどんな要素で構成されているかということを考えてみましょう。
集客数
「集客数」とは、一般的な販売店をモデルとした場合、その店舗に来店した人数のことです。
売上は、これから解説する3つの要素のかけ算です。
売上を上げるために、まずは集客数を増やす必要があります。
一般的なビジネスモデルでは、集客数を増やすためには「新規顧客の数を増やす」ということを意味します。
新規顧客数を増やすためには、いかにして店舗や販売商品の魅力を発信し、興味を持ってもらえるかということが重要になります。
成約率
「成約率」とは、店舗に来店した客数のうち、どれだけ多くの顧客が購入・契約といったアクションを起こしたかを示す数値です。
「CV率」ともいい、「CV数÷集客数」で割合を求めます。
店舗に来店してくれただけでは、基本的に売上などの数字に直結することはありません。
売上を上げるためには、多くの来店客に商品を買ってもらわなければなりません。
売上を構成する要素を分解するにあたって、「集客数×成約率」を「客数」として扱うモデルもあります。
客単価
「客単価」とは、商品を購入した客層のうち、1人あたり何円の売上になっているかを示す数値です。
例えば、1日の売上が10万円、販売客数が20人だったとしましょう。この場合、「100,000÷20」で5,000円の客単価ということになります。
どれだけ多くのCV数を記録していても、1人あたりの客単価が低ければ売上総額は高くなりません。
客単価の増やし方には2つの考え方があります。詳しくは後述しますが、購入品数を増やす「クロスセル」と、購入商品の単価を増やす「アップセル」という手法があります。
ディプシーからのアドバイス
売上を構成する構成式は、考え方やビジネスモデルによって扱う数値が異なります。
自社の売上を分析するときは、自社のビジネスモデルに応じた構成式で考えましょう。
現状に適合した分析結果を得られます。
売上を上げるための5つの原則
次に、売上を伸ばす方法・売上を上げる行動の基本となる「原則」について解説します。
あてずっぽうで売上向上の戦略を練るのではなく、まずは以下の5つの原則を頭にたたき込んでください。
新規顧客を増やす
売上を作る基本は、なんといっても「客の数を確保する」ことです。そのためには「新規顧客を増やす」ことが重要です。
売上拡大のためには、上で述べた「売上の構成式」の3つをバランスよく向上させる必要があります。
例えば、既存顧客と同じ数の新規顧客を獲得するだけで、売上は2倍に増加します。
既存顧客の離脱を防ぐ
次に考えるべきは、新規顧客を獲得・増加させるだけでなく、「既存顧客の離脱を防ぐ」ことです。
売上を上げる客の数は重要な数値の1つですが、集客に失敗する事例としてよくあるのが、既存顧客へのアプローチが不十分だったというものです。
極端な例かもしれませんが、たとえ新規顧客を500人獲得できても、既存顧客が500人離れてしまったら、客の数は変わりらず、売上もまったく増えません。
つまり、売上アップのための集客戦略は、「新規顧客アップ+既存顧客キープ」の2つの戦略をセットで考える必要があるのです。
既存顧客の来店頻度を増やす
売上を上げるには、既存顧客の「来店頻度を増やす」ことも必要です。
例えば、週1回の来店で買い物をしてくれる顧客がいるとします。この顧客が週2回、来店してくれると、1週間あたりの売上は単純に2倍になります。
客数ばかり上げようと思ってしまいがちですが、期間あたりの来店頻度をいかに向上させるかということが、売上アップのために重要なポイントなのです。
客単価を増やす
前項で述べたように、売上を上げるには「客数」「CV率」「客単価」の3つを増やす必要があります。3つ目の「客単価を増やす」ことも、売上アップのための重要なポイントです。
もし客数が増えなくても、客単価が2倍になれば、売上は2倍になるのですから。
客単価を増やすための施策としては、「クロスセル」「アップセル」という2つの考え方があります。
クロスセルで客単価を上げる
「クロスセル」とは、顧客により多くの商品を購入してもらうことで客単価を上げる方法です。
例えばハンバーガーショップで日頃体験している、「こちらの商品とご一緒に○○はいかがでしょうか?」というセールストークがありますね。あれがクロスセルです。
1個1,000円の商品を購入する顧客に対して、500円の商品をセットで購入してもらうことで、客単価は1.5倍に増加します。
アップセルで客単価を上げる
「アップセル」とは、顧客によりグレードが高く単価も高い商品を代わりに購入してもらうことで客単価を上げる方法です。
例えば「こちらの商品ですと、○○のほうが高機能でオススメです」というセールストーク。これがアップセルに該当します。
1個1,000円の商品を購入する顧客に対して、代わりに1,500円の商品を購入してもらうことで、客単価は1.5倍に増加します。
商品単価を見直す
売上を上げるための原則に戻りましょう。
売上を上げるには単価の高い商品を購入してもらうばかりでなく、逆に単価を下げて販売個数を増やすことも有効です。
例えば、1,000円の商品があったとします。
これを1個売る場合と、単価を300円下げて2個売るようにした場合を比べると、後者の方が400円も売上が増えますよね。
逆に、1,000円で販売していた商品がよく売れているなら、1,200円に値上げしてみるという方向性もあります。
いずれにしても、現状の販売単価が本当に売上に直結している状況かどうかを検討し、売上に最適化した価格で販売することが、売上アップの戦略として重要なのです。
ただし気をつけなければならないのは、一般的には「値上げ」は顧客がネガティブなイメージをもつということです。
「原材料価格が高騰している」というような社会全体の影響がある場合でなければ、値上げで売上を増やす方向性は現実的でない場合があります。慎重に検討するべきでしょう。
ディプシーからのアドバイス
客単価を向上させるための「クロスセル」「アップセル」は、いずれも顧客にいつ提案するかとういうタイミングが重要です。
顧客の購買状況を把握して、顧客ごとにパーソナライズした提案をすることで、上手にクロスセル・アップセルを提案しましょう。
売上を上げるために考えるべき3つのこと
売上を上げるためには、さまざまな施策を講じ、分析結果を現場に落とし込んでいきます。
売上を上げる施策を考えるときには以下の3つを行ってください。
現状のデータを把握する
売上を上げたいなら、まず現状のデータを収集し、正確に把握するのがスタート地点です。
データは、できるだけ細かい頻度で、細かく項目を定めて収集しましょう。
まずは月次単位で、収集しやすいデータから集中的に収集し、次第に収集頻度や項目を改善してください。
業種や人員体制によっては収集しにくいデータが含まれていることもあるかもしれません。そういう場合は、そのデータに紐づけられている、より収集しやすいデータで代用することもできます。
ボトルネックを発見する
データを収集して自社の現状を把握できたら、一体何が売上アップを阻んでいるのかということを探します。つまり「売上のボトルネック」を発見するのです。
ボトルネックには、例えば次のようなものがあります。
・新規顧客がなかなか集まらない
・既存顧客のリピート率が悪い
・成約率が悪い
・客単価が安い
こうしたボトルネックを見つけることができれば、次のステップに進むことができます。
ただし、業種によっては「数値が悪くても仕方がない」という場合もあります。つまり、それは改善しようがないボトルネックではないという場合です。
自社の業態などの条件から考えて、改善できそうな数値はどれかということを把握してください。
改善計画をたてる
売上を上げるためには、ただ現状を維持するだけでなく、何かしらの改善計画を立案して実行する必要があります。
「過去に○○をやってみたけれど、効果がなかった…」ということもあると思います。
よくある失敗した理由は、「現状把握とボトルネックの発見をしていなかった」ということです。
例えば、新規顧客の集客が十分だったのに、「集客宣伝のためのチラシを打ち出して効果がなかった」という失敗などがありがちです。この場合、売上アップを阻んでいる原因は別にあるはずです。
売上アップのためになる施策を立案するためにも、上記の現状把握とボトルネックの把握は欠かせません。
ディプシーからのアドバイス
現状の数値を見ても、目立ったボトルネックが見つからないこともあるかもしれません。
その場合は全体的に改善を行うことが必要なのかもしれません。
そもそも根本的な部分に問題や間違いがないか、よく考えてみてください。
とにかく一度、現状把握のためのデータ収集を行うことはとても重要です。
売上を上げるための具体的な8つの施策例
売上を上げるためには、単なる思いつきではなく、具体的な施策を実際に形作り、実施しましょう。
そう言われてもなかなか思いつかない……という方のために、「売上を上げるために実施するべき施策例」を具体的に8つ紹介します。
特有の「強み」を作る
売上を上げるためには、その店舗に特有の「強み」を持つことが有利に働きます。
強みの作り方 ①
長所を見つけ出す
まずは、その店舗の「長所」は何かということを把握しましょう。
例えばアパレル業の場合、こんな長所がありませんか?
・品ぞろえが豊富である
・ライバル店にはない商品を取り扱っている
・おしゃれな服が安い
・店舗の立地が良い
・店員さんのおすすめセンスが良い
自分たちの長所は、働いている本人が意外とを把握できていないところにあります。
一度、第三者の目線に立ってみて、自分たちの長所は何なのかということを洗いざらいピックアップしてみましょう。
強みの作り方 ②
その長所が「顧客のメリット」になるかどうか考える
長所を把握できたら、次はその長所が「顧客にどんなメリットをもたらしているか」ということを考えます。
自分たちが強みだと思っていても、顧客目線に立ってみると何のメリットにもなっていないかもしれません。
顧客が魅力と感じない強みは、売上を上げるパワーにはなりません。
ピックアップした強みを、顧客の目線になって考えてみて、顧客にとってメリットを感じられる強みだけを残してください。
強みの作り方 ③
顧客のメリットになる長所を発信する
顧客にメリットがある強みを見つけたら、それを「顧客に発信」しましょう。
いくら強みがあっても、それを隠していては意味がありません。
さまざまな方法を駆使して、アピールするべき強みを顧客に周知しましょう。
わかりやすく魅力的な「キャッチコピー」で強みを伝えると、強みの周知がスムーズにいきます。
顧客の声を聞いてみる
売上を上げるためには、「顧客の声を聞く」ことが役に立ちます。
顧客の意見は「素直な感想」である
最近では、「顧客目線での意見」をさまざまな場で見つけられるはずです。
・SNS
・口コミサイト
・個人ブログ
・就活サイト
・井戸端会議
こうした意見をできるだけたくさん集めてみると、顧客が自分たちのことをどう考えているのかがわかります。
面と向かっては言えないような本音も、SNSや口コミサイトといった匿名的な媒体の上ではあらわに述べていることも多いです。
口コミを見てみよう
とくにSNSや専門サイトの「口コミ・評判」は、顧客の意見を吸い上げる上で重要です。
顧客の本音をわかるできるだけでなく、顧客がどのような観点で自分たちを評価し、買う・買わないといった行動をとっているかもわかります。
顧客の側も、口コミやレビューを見て店や商品を決めることが増えています。
良い意見を見れば店を訪れたり商品を買ったりしますが、悪い意見を見れば店にも行かず、商品を買いません。
良い意見・悪い意見のどちらも重要な参考情報になりますので、SNSや口コミサイトを回ってみて、顧客が自分たちをどう考えているのかを把握してください。
アンケートをとってみよう
必要に応じて「お客様アンケート」を実施してみるのも良いでしょう。
アンケートを実施すると、売上を上げるために必要な情報を、ピンポイントに収集できます。
口コミサイト等で収集した評価と、アンケートで得た情報を総合的に分析し、売上を上げる対策を講じるための判断材料にしましょう。
ニーズに合わせて商品を見直す
売上を上げるためには、既存の商品のまま勝負するのではなく、「顧客のニーズに合わせて商品を見直す」ことも必要です。
顧客が求める品ぞろえを維持しよう
顧客は、基本的に「お金を払ってでも欲しい商品」しか買ってくれません。
一方で、顧客が欲しがる商品は時の経過で移り変わりますから、いつも同じ品ぞろえでは、こうした顧客ニーズの変化に遅れをとってしまうことになります。
そのときどきの顧客ニーズを把握するには、SNSや情報誌などの媒体をチェックし、常に最新のトレンドを把握して、自社の品ぞろえに反映させていく必要があります。
(業種によっては、こうした方法がマッチしないこともあります。品ぞろえの自由度が高い業種では重要なアクションです。)
同じ商品ばかりではマンネリ化する
同じ商品ばかり扱っていることは「マンネリ化」に陥る可能性があります。
例えばアパレル業では、季節に応じて商品ラインナップを見直して顧客ニーズに応えることは普通にやっているはずです。
商品に季節性がない業種でも、新商品や限定商品、既存商品の再販といったことを上手に織り交ぜることで、顧客に新鮮な刺激や感動を届けることができるはずです。
セット販売でお得感を演出する
同じ商品ラインナップであっても、マンネリ化を防ぐ方法があります。
それは「セット販売」です。
同ジャンルの商品を複数売っているなら、商品と商品の間に関連性を見い出せば、セットにできる商品を見つけることができるでしょう。
セット販売は、多少なり割引してお得感を演出することも効果的です。
セット販売の組み合わせを上手に活用すれば、商品ラインナップを変えずに顧客の購買意欲を促進できるでしょう。
スタッフの接客の質を向上する
売上を上げるためには、「接客の質を改善すること」も重要です。
接客の質は「顧客満足度」に直結する
特に小売業や接客業の場合、接客の質は売上と直結します。
商品を買う顧客にとっては、商品自体だけでなく、買うという行動における感情も含めて「顧客満足度」となります。
小売業や接客業は顧客とスタッフの距離が近く、接客応対の質の高さは顧客満足度を向上させ、自然と売上にも影響します。
商品が魅力的でも店員が悪ければ売れない
「商品は高品質で安いが店員の態度は最悪」という店は、売上を増やすことは難しいでしょう。
顧客は商品の品質や安さ、ラインナップだけで買う店を選んでいるわけではありません。
スタッフの接客こそが店を選ぶ最大の理由になっている人も少なくないのです。
売上アップのためには、スタッフの接客品質改善にも着手する必要があります。
研修やマニュアルを駆使して接客の質を高める
スタッフの接客品質を高めるのに有効なのは、「社内(店舗内)研修」「接客マニュアルの拡充」といった対策です。
優秀なスタッフが一人いれば良いわけではなく、スタッフの平均が全体に高い水準を維持することが大事です。
つまり高品質な接客の標準化ということです。
どのスタッフも同じように高品質な接客ができるように、研修やマニュアルを充実させましょう。
リピート客に特典を用意する
本記事前半でも述べたように、売上を上げるためには「既存顧客を囲い込む」「来店頻度を高める」「客単価を増やす」といった対策が必要です。
これらを実現する施策として、「リピート顧客に特典を用意する」というものがあります。
スタンプカードなどを導入しよう
最もよくある特典は、「スタンプカード」です。
購入代金に合わせてスタンプを押し、それが一定数貯まったら何らかの得点と交換できるサービスです。
特典は「来店し、買い物する楽しみ」を演出する
スタンプカードなどのような特典を用意すると、顧客は「このお店に来店し、買い物することが楽しい」と感じるようになります。
顧客は、買い物する店がいくつもある場合には、さまざまな要素を総合的に考慮して店を選んでいます。
リピート客向けに特典を用意すれば、その店の優先順位が上がり、ライバル店との顧客争奪戦にも勝利できる可能性が出てきます。
独自性のある特典や現代的なツールを活用した特典は話題を呼ぶ
特典は「独自性があり面白い」「SNSなどの現代的なツールを活用している」といった話題性もあったほうがいいでしょう。
スタンプカードのような古典的な特典より、何か話題になるような特徴があるほうが宣伝効果もあります。
セールや特売でマンネリ化を防ぐ
売上を上げるためには「マンネリ化を防ぐ」ことが必要ですが、そのために「セールや特売を実施する」のもおすすめです。
お得感とマンネリ化の回避に役立つ
定期的にセールや特売を実施すれば、「今が買い時だ!」というお得感・特別感を演出するとともに、商品ラインナップを変えずにマンネリ化を回避できます。
セール(値引き販売)を行うと、販売単価が下がっても、販売数が増える効果を期待できます。適切なセールは、集客数と客単価を増やす効果を期待できます。
セールや特売を打ち出し過ぎるとセールス自体がマンネリ化の原因になる
セールや特売の実施は「適度なタイミング」が重要です。
しょっちゅうセールや特売を行っていると、それ自体がマンネリ化してしまいます。珍しくないセールや特売では顧客は集められません。
あまり頻繁にセールを行っていないと、セール以外に買うと割高・損をしていると感じられてしまうリスクがあります。その場合は通常時の売上を落としてしまうリスクがあります。
セールの効果を最大化するためには、最適な実施頻度(業種により異なります)を見きわめて行いましょう。
既存顧客に新規顧客を紹介してもらう
売上を上げるためには、やはり新規顧客を集客することが非常に大事です。
そのために広告を打ち出すのも悪くありませんが、新規顧客を集客し、同時に既存顧客を囲い込む施策として「ご紹介キャンペーン」という施策があります。
「知人からの推奨」は効果的
例えば「おすすめした知人が会員登録すると、紹介者にポイントを付与」というように、新規顧客の獲得(紹介)を条件に、紹介者に特典を付与するという手法です。
潜在顧客が顧客化するきっかけには様々なものがありますが、「見ず知らずの他人」の意見を参考にするより、「知人」に紹介してもらうことのほうが安心感があります。
紹介者には用意した特典によって、既存顧客のネットワークも強化することができるので、多くの企業がこの施策を採用しています。
会員登録制導入が必要
ただし、「会員登録制」を導入していないと既存顧客に特典を付与するのが難しいので、この施策は行えません。
会員制を導入済みで、顧客管理ができていれば、比較的容易にこの施策を実施できます。
業務効率を改善する
売上を上げるには、「業務効率を見直し、改善策を打ち出す」ことも重要です。
効率が上がる=余裕が生まれる
例えば「無駄な作業をなくす」ことも業務効率改善のひとつです。
ある作業に必須な行動が5つあったとき、そのうちのひとつをなくせば、その分、別のことに作業時間を割けるようになります。
「接客の質を改善するための時間」「商品や店舗のことを考えるための時間」を増やせるようになるわけですから、売上の向上に直結する時間を費やせるようになり、自然と売上アップにつながるでしょう。
コスト削減で利益を確保
業務効率改善のひとつ「コスト削減」も、売上アップにつながります。
コストを削減すると「利益」は向上しますが、だからといって売上が増えることはありません。しかし、売上を増やすにはさまざまな投資も必要です。
・店舗改装
・スタッフの人数確保
・スタッフのモチベーションを上げるための給料アップ、福利厚生改善
・新規仕入ルートの開拓
コスト削減で余裕が生まれれば、売上に直結するさまざまな行動に投資できるようになるのです。
ディプシーからのアドバイス
店舗や業種によって、売上アップの対策にも相性の良し悪しがあります。
現状を把握して、何が最も効果的な施策になるのかを考えて、優先順位を決めて対策に取り組んでください。
売上を上げるために活用すべきツール
売上を上げるための施策には、次のような「ツール」が必要不可欠です。
自社Webサイト
Webサイトは、他社メディアに比べて「オリジナルの内容でアピールできる」ツールです。
継続的なアピールを行うコストパフォーマンスという点ではチラシや広告よりも優れており、さらに必要なタイミングで内容を修正できるので、常に最新情報(季節的なイチオシ商品やセールなどの情報)をアピールできます。
SNS
SNSの特長は、自社が発信した情報をSNSユーザーが勝手に拡散してくれることです。つまり情報拡散能力に優れています。
ただし、ユーザーは「面白い!これは他の人にも知ってもらいたい」と思うような情報しか拡散しません。どんな情報を発信するか、知恵を絞る必要があります。
動画投稿サイト
動画投稿サイトでは、画像と文章だけでは伝えられない「動画と音声だからこそ伝わる印象」を集客に活かすことができます。
今ではスマホのカメラが進化し、動画編集ソフトも普及しているので、一般の方でも手軽に動画を作成できます。しかし高品質なプロモーション動画などはアウトソーシングで制作したほうがクオリティは確かです。
広告
上記に比べると、広告は古典的な方法です。しかしチラシやネット広告などの広告宣伝が、売上を上げるために有効な手法だということは今も変わりません。
ネットとリアル両方で広告を打ち出し、効果的に集客しましょう。
ディプシーからのアドバイス
活用できるツールは、当然ながらコストがかかります。コストパフォーマンスを考慮して、どの程度まで利用するのかを入念に検討しましょう。その点、最もコストパフォーマンスが高く、他のツールとの連携もできるWebサイトは、売上を上げるために必須なツールと言えます。
コスト削減は売上に関係する?
前項の最後で、「業務効率の改善の一環として、コストを削減することも売上アップにつながる」と書きました。
コスト削減は具体的にどの程度、売上アップに貢献するかを詳しく解説します。
簡単なモデルは「利益=売上-費用」
言うまでもなく、「売上-費用=利益」です。
例えば100円で仕入れた(費用)商品を150円で売る(売上)ことにより、50円の利益が発生するわけです。
この仕入れ値を70円に引き下げることができれば、利益は80円にアップするのですから、30円分の利益を売上アップのコストとして投入しても、利益額は変わりません。
無駄をなくすことで売上アップにつながるかも?
コストは、ビジネスをしていればさまざまに発生するものですが、中には慣習や惰性で、なんとなく支払っているような費用も存在していると思います。
そうした無駄をなくして利益を確保することで、その分の利益を売上アップのための分析・施策に投資できれば、売上アップを成功させられる可能性は十分にあります。
過剰な経費削減は売り上げダウンにつながるかも?
もっとも、あまりにも神経質になって過剰にコストカットを行うと、次のように、かえって売上を下げる結果になることもあります。
・従業員の給料カット⇒モチベーション低下による接客態度の悪化
・清掃業者の利用頻度定価⇒店舗の清潔感が低下して顧客満足度低下
・商品のグレードを下げて仕入れ費用カット⇒販売商品の品質が低下して顧客満足度低下
・広告宣伝費のカット⇒顧客認知度が低下して集客効率ダウン
・アウトソーシングの内製化⇒成果物の品質低下、従業員の負担増
必要なところには十分なコストをかけることは悪いことではありません。
費用対効果をシミュレートし、不要だと断言できる部分だけコストカットし、効果的に売上アップに費用をシフトしましょう。
ディプシーからのアドバイス
カットするべき費用とは「誰のためにもならない費用」です。
それを明確にするためにも、費用をすべて見える化して、カットできるものがあるかないかを把握してください。
売上を上げた7つの成功事例
最後に、売上が上がった「成功事例」を紹介します。こうした事例を参考にすると、自社の売上を上げるための良いアイデアも思い浮かびやすくなります。
SNSを活用して成功
あるアパレル店の売上が上がった事例です。この店で実施したのは「SNSの活用」でした。
悩み:既存客の囲い込みができていなかった
どうしたら売上を上げることができるかを模索した結果、「既存顧客の定着率が悪い」ことが売上が上がらない原因であることがわかりました。
この店ではポイントカードを導入していましたが、分析の結果、利用者があまりおらず、顧客の多くが新規客だったことがわかったのです。
訴求効果の高いSNSで既存客の囲い込みに成功
そこでSNSを活用して既存顧客の囲い込みをスタートしました。
店の公式アカウントを作成し、来店客に登録してもらったのです。
SNSが優れているところは、文章と画像を使って効果的に集客を訴えかけことができる点です。この特性をうまく使って、その店は効果的に既存顧客の集客に成功しました。
客数が伸びたことによって、この店は売上を上げることができたのです。
地域密着型の経営で成功
次に紹介する売上アップの成功事例は、あるスーパーマーケットによる「地域密着型の成功事例」です。
悩み:顧客の属性を把握できていなかった
そのスーパーマーケットの悩みは、「お店に来ているのはどのようなお客なのか」ということを把握できていなかったことです。
売上を上げるためには、来店客の属性を正確に把握し、その客層に対する効果的な施策を打ち出すことが必要なのに、その属性を把握していなかったのです。
アンケートを実施、商圏を見定めることで地域密着型に
そこで来店客に対してアンケートを実施しました。その結果、「顧客の多くは半径数km範囲の狭い商圏であった」ことが判明しました。
来店客の多くが近隣住民ということなので、チラシの配布圏を近隣に絞るなど効果的な販売戦略を打ち出し、売上アップにつなげることができました。
万人向けをやめて成功
次の成功事例は、先ほどとは別のアパレル店による「万人受けをやめて成功した事例」です。
悩み:集客全般に悩みがあった
その店の悩みは、集客が全体的にできていないことでした。新規顧客はもちろん、既存顧客を囲い込むこともできず、悩んでいる状態でした。
この店は「どんなお客様にも受けが良い品ぞろえ」という方針で営業していたのですが、そこに集客問題の根本的な原因があったのです。
大きなサイズの服に特化することで固定客を作ることに成功
周辺のライバル店を視察した結果、「大きなサイズ専門の店がない」ということに気づいたため、自店を大きなサイズ専門の店に革新的な方針転換を実施。
すると、「あの店に行けば大きなサイズでもおしゃれな服が買える」と口コミやSNSで話題となり、新規顧客の集客だけでなく、固定客の定着による安定的な売上を上げることに成功したのです。
安売り対決を避けて成功
次の成功事例は、先ほどとは別の食品スーパーによる「安売りをやめたことによる成功事例」です。
悩み:特売時に他店に負けてしまう
そのスーパーの悩みは、どれだけ安売りをしても他店との安売り競争に負けてしまうことでした。
安売りするほど売上総額が減少するばかりで、このままでは閉店に追い込まれてしまうというところまで来ていました。
高額商品も売り出すことで成功へと
そこでアンケートを実施した結果、顧客の多くが「安さよりも品ぞろえを良くしてほしい」という希望を持っていることがわかりました。
そこで、ジャンルごとに2~3段階の価格グレードの商品を用意して購買の選択肢を増やしてみました。その結果、顧客満足度が高まり、安売り競争に頼らずとも他店と勝負できるようになったのです。
買い忘れを確認することで成功
次の成功事例は、あるECサイトによる「買い忘れ防止機能による成功事例」です。
悩み:客単価と来店頻度の低さ
そのECサイトの悩みは「客単価の低さ」と「既存顧客の来店頻度の低さ」でした。
売上はこの2つのかけ算ですから、どちらも無視できるものではありません。
買い忘れを確認することで効果的な販売を実現
そこで2つの対策を講じることにしました。
1つは、既存顧客に「○○の購入時期ではありませんか?」というメールを送信することです。
もう1つは、店頭の買い物客全体に「○○を買い忘れではありませんか?」というポップアップを表示したことです。
この2つの施策が功を奏し、本来なら売れるはずの商品を顧客が買い忘れることを防ぎ、効果的な販売の演出で売上アップにつなげることができました。
少人数利用をしやすくしたことで成功
次の成功事例は、ある飲食店による「少人数利用をしやすくしたことによる成功事例」です。
悩み:新規顧客が少なかった
その飲食店の悩みは「集客数の少なさ」でした。
新規顧客がほとんどおらず、常連客がいるからなんとか営業してくることができた、という現状で、これをなんとか打破したいと考えました。
「1人でも利用したい」というニーズが判明
そこでアンケートサイトを利用し、顧客の要望を調査しました。すると、「1人でも利用しやすい」ということがその店に来る理由になっていることが判明したのです。
そこで1人用や2人用の座席を増やした結果、少人数の客層を新規顧客として迎え入れることに成功したのです。
Webサイトを改善したことで成功した事例
次の成功事例は、ある医院による「Webサイトを改善したことによる成功事例」です。
悩み:新規の来院者が少なかった
その医院の悩みは「新規の来院者数が少ない」ことでした。
通院者はそれなりにいるのですが、新しくその医院に来院する患者を確保できていなかったため、売上にも影響していました。
Webサイトを改善して来院しやすさをアピール
その医院にはWebサイトがありましたが、医療機関向けの古くさい、お堅い印象のWebサイトだったため、医院を探している層にあまり響いていなかったのです。
そこでWebサイト制作会社に、Webサイトのリニューアルを依頼することにしました。そしてできあがったWebサイトは明るいイメージで来院しやすそうな雰囲気を演出することができたので、遠方からの来院者を確保することができるようになりました。
ディプシーからのアドバイス
これらの事例の共通点は、「売上が上がらないことの原因は何か」ということを明確に把握できたということです。
それで解決策を思いつくことができました。
まずは自分たちの何が売上を阻んでいるかということを明確に突き止めるところからスタートしましょう。
【まとめ】
重要なポイントを把握して
売上を上げる施策を実施しよう
売上を上げることは、業種を問わず重要な永遠の課題です。
売上が上がらないのはどこかに必ずボトルネックが存在しているからです。その原因を突き止め、効果的な施策を講じましょう。
中でも有効なのは、自社Webサイトを制作するか、もしくは旧来のWebサイトをリニューアルすることです。
ディプシーからのアドバイス
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