整体院業界の厳しい競争の中で、少しでも集客に結びつけるためにホームページを解説した経営者も多いと思います。ところが、実際に検索を行ってみると、せっかく作ったホームページが表示されず、一括検索サイトばかりが上位表示されてしまっていませんか。そこで有効なのはリスティング広告です。しかしリスティング広告の運用は複雑なため、なかなか思うように成果に結びつけられないでいる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、整骨院・整体院におけるリスティング広告運用のコツや予算設定の考え方について解説します。
整骨院にリスティング広告がおすすめな理由
リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索結果に表示される広告です。広告をクリックされることによって料金がかかるので、「PPC(Pay Per Click)広告」とも呼ばれます。
整骨院にリスティング広告をおすすめする理由は二つあります。
ひとつは整骨院というビジネスと検索と相性が良いから、そして他院との差別化ポイントをLPでアピールできるから、最後に、PDCAを回すことで効果を最大化できるからです。
整骨院は「検索」と相性がいい
整骨院がターゲットとしている患者さんは、「なんらかの体の不調を感じているために整骨院に行きたいと考えている人」です。そのような人は「整体院 (地域名)」で検索を行います。
つまり、何かしらの体のトラブルを解決するために検索している可能性が高い人にだけ、自院の広告を表示させることができれば、より少ない費用で集客できるわけです。
これに比べて、従来のチラシなどの広告は、不特定多数を対象にしています。興味がない人には読んでもらえない可能性が高く、無駄撃ちになるのを避けられません。
リスティング広告が費用対効果が高いといわれるのは、そのような理由があります。
他院との差別化ポイントをLPでアピールできる
リスティング広告は、患者さんが検索した際に広告を表示するものです。その広告をクリックすると、設定したLP(ランディングページ)を表示することになります。
もし自院のホームページを開設しているのなら、広告をクリックするとそのホームページが表示されるように設定してもいいでしょう。
LPとは、1枚のページの中に、自院が対応している症状や料金・お客様の声・アクセスマップなどの情報を網羅し、予約や問い合わせなどのアクションも行えるものです。
ホームページにも料金や患者さんの声、予約・問い合わせなどが掲載されていることと思いますので、LPと変わりないと思われるかもしれません。
ただ、ホームページは情報がぞれぞれ異なるページに掲載されているのが普通なので、患者さんは知りたい情報を見つけるために、ページを行ったり来たりしなくてはなりません。
LPには問い合わせなどのコンバージョン以外にページ外へのリンクを設けません。ページも1枚だけです。患者さんが途中で移動しないため、最後まで読んでくれる可能性が高いのです。
そのためには、ファーストビュー(LPを開いたときに目に入る部分)で患者さんの興味を惹きつけ、その下に患者さんが知りたい情報を掲載し、最後に予約や問い合わせにつなげるLPは、効率性の高い宣伝媒体であると言えます。
今、整骨院の競争は非常に厳しくなっています。ポータルサイトなどで集客している整骨院も多いですが、ポータルサイトでは決められたフォーマットでの情報しか掲載できないので、他の整骨院とどう違うのかという差別化ポイントは患者さんに伝わりにくいでしょう。
上記のようなLPなら、自院の特長を好きなだけ発信できますから、患者さんにもその魅力が伝わりやすくなります。
PDCAを回すことで効果を最大化できる
リスティング広告をはじめとしたインターネット上の広告は、広告の成果を数字で把握できるということが強みになっています。
・どのような人がクリックしたのか
・クリックした人の何割が来院したのか
こうしたデータを収集することができるのは、リスティング広告ならではです。
データを分析して徐々に改善していけば、患者さんを効率的に獲得していくことができるでしょう。
リスティング広告を行うのが初めてなら、特に「広告の表示回数」「クリック数」「クリック率」の3つのデータを重視してください。
広告の表示回数
リスティング広告は自院だけではなく競合も行っていることがあります。その場合、同じキーワードを設定している可能性が高いでしょう。そうしたとき、何番目に掲載されるかという順位は、オークション形式によって決まっています。競合に勝てなければ、そもそも広告が表示されない可能性もあります。
オークションで評価されるのは、1クリックあたりの予算と広告の品質です。せっかく始めたのにあまり表示されない場合は、キーワードや広告の内容、予算を見直したほうがいいでしょう。
クリック数・クリック率
実際に何回クリックされたか、そして表示されたうちどのくらいクリックされたかというデータも重要です。
表示回数は多いのにクリック数が少ない場合は、広告の内容や出し方に問題がある可能性があります。
クリック率が高いのに来院数が増えない場合は、広告からリンクしているLPやホームページで患者さんが離脱してしまっているということになります。ホームページの内容を見直したほうがいいでしょう。
ホームページ制作は株式会社ディプシー
「整骨院・接骨院・鍼灸院・整体院」専門ホームページ制作については、こちらの特設サイトをご覧ください。
整骨院のリスティング広告予算はいくらが適当?
リスティング広告は5万円~10万円などの少額でもスタートできるのですが、初めてリスティング広告を運用する方は、まずどのくらいの広告費をかけたらいいのかということがわからないかもしれません。
少額でも始められるといっても、あまりに予算が低すぎるとデータが貯まりにくく、パフォーマンスが不安定なために成果は出にくくなります。
一般的には目標売上に対して5%~10%程度の広告予算を計上するのが目安になるでしょう。例えば月の売上目標が200万円なら、その10%、つまり20万円が広告予算になります。
さらに、「1クリックあたりの平均クリック単価」で予算を検証するのがいいでしょう。
整体業界で使われるワードの平均クリック単価は、地域やキーワードの絞り方にもよりますが、安ければ50円前後、高い場合は300円前後が相場です。
広告費を月15万円と設定するなら、クリック単価が300円の場合、月に500回クリックされることになります。
費用を抑えて集客に結びつけるには、キーワード選定を入念に行うことと、クリックされると表示されるLP(ランディングページ)に他社より高い訴求力をもたせる必要があります。
ターゲットとしている患者さんに合わせて的確に自院の強みをアピールし、広告ポリシーに準拠したLPにしましょう。
ディプシーからのアドバイス
入札単価は変動していきますので、運用を始めた後も、パフォーマンスを見て細かく調整して広告予算が膨らまないようにしましょう。
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整骨院のリスティング広告運用のポイント
整骨院がリスティング広告運用で成功するためのポイントを紹介します。
広告が表示されるエリアを絞り込む
リスティング広告運用の第1のポイントは「エリアを絞り込む」ということです。
リスティング広告は広告が配信される地域をあらかじめ絞り込むことができます。よくある失敗例は広すぎる地域に広告を配信してしまうことです。来院見込みの低いユーザーにまで広告が表示されてしまうため、ムダなクリックが増えて、費用ばかり食ってしまいます。
極端にいえば、東京にある整骨院なのに、「大阪 整骨院」「北海道 整骨院」といった検索でも広告が表示されるのはムダですよね。
整骨院はローカルなビジネスですから、都市部なら半径2~3km程度、地方なら車で30分以内が商圏と言っていいでしょう。
この後のポイントにも共通して言えることですが、リスティング広告は、どんな人に広告を目にしてほしいのかというターゲット像を明確にすることが大事です。このため、自院の患者さんがどこから来院しているかを調べ、それを参考に商圏を決めるのが正しいエリアの決め方です。市外、県外から来院する患者さんが多いなら、それに合わせてエリアも広く設定しても問題ないでしょう。
また、「地域名の掛け合わせキーワードを狙う」ことも忘れないでください。
「エリア検索キーワード」によって、「整骨院(地域名)」というエリアの掛け合わせキーワードによって広告を表示させることができます。患者さんは「世田谷区 整骨院」や「大宮駅 整体院」のように地域名で検索することが多いはずなので、広告配信エリアの設定を意識して、エリア名を含むキーワードを設定しましょう。
地域の挿入機能を利用する
リスティング広告運用の第2のポイントは「地域の挿入機能を利用する」ということです。
これはレスポンシブ検索広告のインサーション機能というもので、検索を行っている人がいる地域や、検索しているキーワードに応じて、自動的に広告文を変換してくれる機能です。特にロケーションとして地域設定できる機能があるので、検索している患者さんが今いるエリアを自動的に広告文に組み込みます。
市区町村等が自動的に変換されるインサーション機能は非常に効果的で、クリックしてくれる率も高くなります。
アセット(広告表示オプション)を設定する
リスティング広告運用の第3のポイントは「アセット(広告表示オプション)を設定する」ということです。
リスティング広告は「広告見出し」「説明文」「URL」という3要素でできていますが、広告オプションとはそれに電話番号や住所などを追加できるものです。
整体院のリスティング広告においては、「電話番号表示オプション」「住所表示オプション」等は優先的に設定しておきましょう。
電話番号表示オプションは、電話発信できるボタンを追加できるものです。広告からワンタップで直接電話することができるため、予約につながりやすくなります。
住所表示オプションは、住所を表示するものです。このオプションを選ぶと、住所が表示されるだけでなく、Googleマップにも広告が表示されます。
整骨院を探すのにGoogleマップを利用する患者さんも多いので、そこに広告が表示されればそれだけ集客に結びつけることができるでしょう。
ディプシーからのアドバイス
整骨院を探している患者さんは、自宅や職場などの近くで整骨院を探すことが多いはずなので、たとえば池袋駅周辺にいる患者さんが整骨院を検索したとき、「池袋駅から徒歩2分」というフレーズの広告が表示されれば、興味を持ってもらえる可能性が高まります。
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整骨院のリスティング広告で規制される広告表現
整骨院は、他業種とは異なり、リスティング広告を行う際には法律による広告規制に注意しなければなりません。
広告に掲載できる表現
具体的に問題となるのはリスティング広告の広告文です。整骨院の場合、「柔道整復師法」に従ったものでなければなりません。
柔道整復師法広告に関しては柔道整復師法の「第24条」に次のような記載があります。
(広告の制限)
第二十四条 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、次に掲げる事項を除くほか、広告をしてはならない。
一 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
二 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
三 施術日又は施術時間
四 その他厚生労働大臣が指定する事項2 前項第一号及び第二号に掲げる事項について広告をする場合においても、その内容は、柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたってはならない。
ここで法律が「広告」と言っているのは、看板やチラシ等、不特定多数の人が意図せず目にするもののことです。たとえば自院の前の立て看板、通行人に見えるようにガラス窓に貼ったシールやPOP、ポスティングチラシなどは広告とされ、規制の対象になります。
実際に広告に盛り込んでも大丈夫な内容を説明したほうが早いかもしれませんね。どんな内容なら広告に記載してもよいのでしょうか。具体的に書いても良い内容は以下のものです。
・開業者が柔道整復師の資格を持っていること
・柔道整復師の資格を持っている人の名前
・整骨院の住所や電話番号
・施術をしている時間・曜日(営業日・営業時間など)
・出張による施術ができること
・予約制であること
・駐車場があること
これだけ?と思う人もいるかもしれませんが、これ以外のことを掲載すると、法律違反になってしまうのです。
広告に掲載できない表現
患者さんの声や写真、柔道整復師の経歴、施術でどんな効果が期待できるか、肩こり・腰痛などの症例名を出すことも認められていませんし、「症状を改善する」「治療や予防による効能」とみなされる表現もできません。
過去の実例として、指導対象になった広告表現を紹介しましょう。
指導対象になった広告表現
症状名
肩こり、腰痛、骨折、脱臼、打撲、捻挫
スポーツ障害、自律神経の調整、更年期障害、花粉症、便秘、顔のゆがみ、不眠、ダイエット、骨盤矯正、巻き爪
適応症(痛みなど)を示唆するイラスト、身体の部位(肩、腰等)のイラスト
指導対象になった広告表現
効果・効能
○○の治療、○○の改善、○○の緩和、○○の予防
後遺症が残らない
自然治癒力を引き出します
身体機能を向上させる
ビフォー・アフターなどの写真・イラスト
指導対象になった広告表現
施術内容
施術の方法、流れの表示や解説
施術対象
交通事故専門、腰痛専門
高齢者・身体障害者が対象
プロ選手から一般の方まで
指導対象になった広告表現
誇大広告
最高の技術
最も効果のある
〇〇が治る、〇〇に効きます、〇〇を根本解決します
改善率○%、たった一回で効果を実感
健康にします
過剰なビフォーアフター画像
指導対象になった広告表現
比較優良広告
地域ナンバーワン
顧客満足度1位
指導対象になった広告表現
経歴・出身校の名称、実績
院長の経歴や実績、写真
所属学会名
得意分野
経験施術数
自院の特徴をアピールする方法
広告に上記のような表現を使わずに自院の独自性をアピールするなら、広告からリンクするLPやホームページのほうに掲載するのがおすすめです。
ホームページは「利用者が意図して閲覧するもの」ということで、広告には該当しません。「院長の経歴」「お客様の声」「施術内容」「院の特長」「スタッフや院内の雰囲気」など、様々な情報を掲載できます。
ただし、だからといってホームページに虚偽や誇張を掲載することは許されません。また、柔道整復術や鍼灸、あんま・マッサージ・指圧は「医療類似行為」として法律で認められているものの、医師がおこなう「医行為」ではないので、医師の治療と誤認されるような表記は、薬機法(旧:薬事法)、医師法等によって記載できません。
法律を守って魅力をアピールするために、画像で「安心感」を与えることはできます。施術風景の写真掲載は禁じられていますが、院内の雰囲気やスタッフの顔写真などは掲載できます。施術してくれる人の雰囲気や、施術する場所の様子などを掲載することで、患者さんを安心させることができるでしょう。
ディプシーからのアドバイス
ホームページに施術料金の掲載するときには注意が必要です。
法律では「健康保険は減免又は超過して領収してはならない」とされていますので、正確な料金を掲載しなければなりません。
ホームページ制作は株式会社ディプシー
「整骨院・接骨院・鍼灸院・整体院」専門ホームページ制作については、こちらの特設サイトをご覧ください。
広告代理店への依頼も検討してみよう
リスティング広告は自力で運用することもできますが、専門知識が必要なので、行き詰まってしまうこともあります。リスティング広告運用を専門的に行っている広告代理店に任せるのもひとつの方法です。
広告代理店にリスティング広告を依頼するメリットとデメリットは以下の通りです。
広告代理店にリスティング広告を依頼するメリット
・すぐに結果を出しやすい
・広告運用業務全般を担ってくれる
・最新の情報が手に入る
・リスティング広告以外の相談もできる
代理店では、リスティング広告運用のノウハウを有するプロであり、最新の情報にもアンテナを張っています。このため短期間で結果を出すことができるでしょう。自社の手間はなくなります。
広告代理店にリスティング広告を依頼するデメリット
・手数料コストがかかる
・社内にノウハウを蓄積できない
・途中解約ができない
・必ずしも成果が出るとは限らない
リスティング広告運用にかかる代理店の代行手数料のは広告費の20%が相場です。広告費が大きいほど手数料の負担も増えます。またリスティング広告運用をすべて任せてしまうため、ノウハウを蓄積することはできず、いつまでも代理店を使い続けなければならなくなります。また広告運用代契約行は最低でも1ヶ月単位、場合によっては数ヶ月単位です。また、いくらプロであっても、100%成果を出す保証はありません。競合も同じように代理店を利用してリスティング広告運用をしていることもあるからです。
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【まとめ】リスティング広告を活用して
患者さんの集客を強化しよう
今、整骨院が安定的に集客していくには、インターネットからの集客は欠かせません。
そのためにはリスティング広告は有効な集客方法です。適切に運用すれば、自院ホームページに患者さんを呼び込むことができ、効率的に新規の患者さんを獲得できるでしょう。
ホームページを運営している整骨院の経営者様は、ぜひ今回ご紹介したポイントを押さえて取り組んでください。
株式会社ディプシーでは、整骨院で集客に成功するための専用ホームページ制作を行っています。
また、制作後の運用のアドバイスやリスティング広告運用の代行なども行っていますので、整骨院ホームページの新規作成やリニューアルをご検討の際はぜひご相談ください!
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